毛染めは前立腺がんのリスクを上昇させるか?

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本日は興味深い論文をご紹介します。

国際がん研究機関によると、毛染めに使用される一部の化学物質には発がん性があると考えられています。ある病院ベースの研究では、染毛剤の使用と前立腺癌のリスクとの間に正の関連性があることが報告されていますが、現在まで前向き分析は行われていません。ご紹介する研究内容は、約29000人のフィンランド人男性の染毛剤の使用と前立腺癌リスクとの関連を前向き調査したものです。

対象と方法

参加者は染毛剤の使用などのライフスタイル、医療、および危険因子の情報に関するアンケートに回答しました。前立腺がんの症例は、フィンランドのがん登録およびフィンランドの死亡率登録との連携を通じて特定されました。ハザード比(HR)と信頼区間(CI)は、多変数Cox比例ハザード回帰によって推定されました。

結果と結論

28年間の観察期間中に2703件の前立腺がんの症例が診断されました。75人の男性が染毛剤を使用し、これらの男性のうち13人がその後に前立腺がんと診断されました。潜在的な交絡因子を調整した後、染毛剤を使用した男性は使用しなかった男性よりも前立腺がんのリスクが大幅に高くなりました(HR、1.77; 95%CI、1.03-3.05)。染毛剤の使用と前立腺がんに関する最初の前向き調査としては、個人的な染毛剤の使用がリスクの増加に関連している可能性があることを示唆しています。

 

別の前向き調査でも同様の結果になるのか、また染毛剤のどの物質が原因であるのか、なども気になるところです。

本日は以上です。

引用サイト;Lim JE, et al.Cancer. 2021 Nov 19. doi: 10.1002/cncr.34035.

Hair dye use and prostate cancer risk: A prospective analysis in the Alpha-Tocopherol, Beta-Carotene Cancer Prevention Study cohort

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