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テレワークと慢性前立腺炎

[2021.09.26]

男性の会陰部や下腹部、骨盤部に違和感や不快感、ときには疼痛を伴う原因に慢性前立腺炎という疾患があります。世間的にはあまり知られていないかもしれませんが、コロナ禍でテレワークなどの在宅勤務者が増えたせいか、最近は受診患者が増えていますので今回はこの疾患について説明します。

慢性前立腺炎の分類

前立腺は膀胱の出口に位置して尿道を取り囲んでいる臓器です。この前立腺が炎症を来すと様々な排尿症状を来します。米国国立衛生研究所(The National Institutes of Health:NIH)が提唱した前立腺炎症候群の分類によれば、前立腺炎は細菌性と非細菌性に分かれます。(下図参照)

カテゴリー 分類
急性細菌性前立腺炎
慢性細菌性前立腺炎
慢性非細菌性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群
ⅢA 炎症性慢性骨盤痛症候群
ⅢB 非炎症性慢性骨盤痛症候群
無症候性炎症性前立腺炎

急性細菌性前立腺炎(カテゴリーⅠ)とともに慢性細菌性前立腺炎(カテゴリーⅡ)については、病因となる細菌に対する治療が原則となります。しかし臨床的に最も遭遇する慢性非細菌性前立腺炎(カテゴリーⅢ)においては、細菌感染や前立腺肥大や過活動膀胱などの下部尿路疾患などを除外した結果、慢性非細菌性前立腺炎と診断されます。一般的に慢性前立腺炎とはこの慢性非細菌性前立腺炎を示すことが多いです。

慢性前立腺炎の症状と誘因

この慢性非細菌性前立腺炎は症状が多彩で個人差が大きく、多くの場合は治療に難渋します。とくに会陰部に疼痛を自覚,排尿障害を併発することから、最近では慢性骨盤痛症候群としても扱われます。

疼痛は排尿時に増悪するというより、むしろ安静時に持続的に疼痛を自覚する場合が多いのが特徴です。

よくある原因としては、会陰部の圧迫(長時間のデスクワークや自転車のサドル刺激)や血流のうっ滞、射精、ホルモンバランスの乱れ,寒冷刺激,精神的ストレス等があります。診察で原因がわかる場合もありますが、多くは原因不明です。

治療について

残念ながら現在のところ慢性前立腺炎に対しての特効薬はありません。症状と原因から植物性製剤や抗炎症薬、血流改善薬、鎮痛剤などを単剤もしくは組み合わせて投与することで症状の緩和を図ります。

また体外衝撃波や仙骨電気刺激療法が効果があったとの報告も出ているようですが現時点では保険適応ではありません。

 

当院に慢性前立腺炎で受診される患者さんが増えております。コロナ禍で外出自粛が続きストレスが溜まってしまう背景もあるように思えます。また他のクリニックで前立腺肥大症や過活動膀胱などと診断されているケースもあります。

薬物治療で効果不良な場合には前立腺マッサージを上手く併用することで症状が軽減することが多いです。

体が冷える冬場は血流のうっ滞も相まってこの疾患が起こりやすい時期でもありますのでこれらの症状でお悩みの方は是非ご受診ください。

本日は以上です。

参考文献:辻村 晃:慢性前立腺炎と下部尿路症状との新治験.排尿障害プラクティス.2018:26:160-165

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