膀胱瘤について
骨盤臓器脱の一種です
膀胱瘤は、膀胱が膣の壁を押しながら下がってくる病気です。骨盤臓器脱と呼ばれる病気の一種で、女性特有の疾患です。
骨盤の底には、膀胱や子宮、直腸などの臓器を支える筋肉や靭帯があります。この骨盤底の緩みによって、膀胱が本来の位置から下がり、膣の中へ膨らんできます。出産を経験した中高年の女性に多くみられます。
軽度であれば違和感を覚える程度ですが、進行すると膣の外まで臓器が出てくることもあります。排尿トラブルを伴うことも多く、QOL(生活の質)に大きく影響します。大阪市城東区今福鶴見のかねみつクリニックでは症状に応じた治療方法をご提案しています。
こんなお悩みはありませんか?
- 膣から何かが出てくる、下がってくる感じがある
- 下腹部や股の間に違和感や圧迫感がある
- トイレが近い、尿が出にくい
- 尿もれ(尿失禁)がある
- 立ち仕事の後や夕方に症状が強くなる
など
自覚しやすい症状
膣の入り口からピンポン玉のような膨らみが出てくる感覚があります。下着にこすれて不快に感じることもあります。長時間立っていたり、重い物を持ったりすると症状が悪化し、横になって休むと楽になるのが特徴です。
排尿に関する症状
膀胱が下がることで、尿が出にくくなったり、残尿感を感じたりすることがあります。頻尿や尿もれ(尿失禁)を伴う方も少なくありません。膀胱瘤を手で押し戻さないと排尿できないという方もいらっしゃいます。
膀胱瘤の分類
膀胱瘤は、膀胱が下がっている程度によって重症度が分類されます。重症度に応じて症状や治療方針が異なるため、正確な評価が大切です。
重症度は3段階に分けられます
膀胱瘤の重症度は、膀胱がどこまで下がっているかによって、軽度・中等度・重度の3段階に分類されます。
軽度(ステージⅠ~Ⅱ)
膀胱が膣の中に留まっている状態です。自覚症状がないか、あっても軽い違和感程度のことが多いです。この段階では骨盤底筋体操や生活習慣の改善で経過観察を行うことが一般的です。
中等度(ステージⅢ)
膀胱が膣の入り口付近まで下がっている状態です。「何かが下がってくる感じ」「股の間に挟まっている感じ」といった症状を自覚するようになります。排尿困難や頻尿、尿もれ(尿失禁)などを伴うこともあります。
重度(ステージⅣ)
膀胱が膣の外まで脱出している状態です。常に臓器が飛び出ている、歩行や日常生活に支障を来すなど、QOL(生活の質)に大きく影響します。
膀胱瘤の原因
骨盤底筋の弱まり
最も大きな原因は、骨盤底を支える筋肉や靭帯が弱くなることです。経膣分娩での出産は骨盤底に大きな負担がかかり、損傷の原因となります。また、加齢や閉経に伴う女性ホルモンの減少により、組織の弾力が失われます。
腹圧の上昇
慢性的な便秘でいきむ習慣がある方、慢性的な咳がある方、肥満の方は、腹圧が繰り返しかかることで骨盤底に負担がかかります。重い物を持つ仕事も影響します。
リスクが高い方
出産経験のある女性、特に多産の方はリスクが高くなります。閉経後の女性、肥満の方、過去に子宮摘出術を受けた方も注意が必要です。
膀胱瘤の検査・診断
問診
症状の内容や程度、出産歴、普段の生活習慣などを詳しくお聞きします。症状がいつごろから始まったか、どのような時に悪化するかなども重要な情報です。
視診・内診
診察台で膣の状態を確認し、膀胱がどの程度下がっているかを評価します。いきんでいただき、腹圧がかかった時の脱出の程度も確認します。
排尿に関する検査
残尿測定で、排尿後に膀胱内に尿が残っていないかを調べます。尿検査で膀胱炎などの合併がないかも確認します。必要に応じて、尿流量検査や画像検査を行うこともあります。
膀胱瘤の治療方法
保存的治療
軽度の場合は、骨盤底筋体操が有効です。骨盤底の筋肉を意識的に締めたり、緩めたりする運動を続けることで、症状の改善が期待できます。肥満の方は減量、便秘がある方は便通の改善も大切です。
手術療法
中等度から重度の方や、保存的治療で改善しない場合は手術を検討します。メッシュを使って骨盤底を補強する方法や、従来の膣壁形成術などがあります。当院では手術が必要な場合、連携している医療機関へご紹介いたします。
当院での対応
膀胱瘤の治療後も尿漏れを伴う頻尿でお困りの場合には、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法など、日帰りで受けられる治療もご案内しています。症状やご希望に応じて、適切な治療方法をご提案いたします。
