ドクターズインタビュー
ドクターズインタビュー
子供の頃に血尿に悩まされた経験を機に泌尿器への興味を持ち始め、病気で親族を亡くしたことで医師としての道を歩み始めたかねみつクリニックの金光俊行院長。「尿のことでお悩みなら、気軽に泌尿器科へ相談してほしい」と語る金光院長が目指すのは、地域のかかりつけの泌尿器科でありつつ、難治性過活動膀胱への“ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法”といった専門性の高い治療も行えるクリニックです。
こうした専門的な治療により「クリニックの持つポテンシャルを高めたい」と語る金光院長に、クリニックの理念や患者様への思いなどをお伺いしました。
今福鶴見駅から徒歩8分
城東区と鶴見区の区境にある泌尿器科クリニック
泌尿器科医を目指した理由は?
子供の頃、ずっと血尿が出ている時期があって、糸球体腎炎と診断されて小児科に通っていました。当時は意識していなかったのですが、その時の体験が今に繋がっていると思います。
具体的に医師になろうと思ったのは高校生の時で、祖父が肝硬変で亡くなったのを機に医師という仕事を意識するようになり、医療の道へ進みました。
子供の頃に自分がずっと小児科に通っていたこと、そして手を動かすことが好きなので小児外科に進もうと考えた時期もあったのですが、研修医時代に「これからは前立腺がんが増えてくる」と聞いて、今後求められる診療科目ということで泌尿器科を選びました。
あと、自分が子供の頃にずっと血尿に悩まされていたということもあって、やはり“尿路”に関心があったのかもしれません。
独立開業を志したきっかけは?
先ほど「手を動かすことが好き」と言いましたが、総合病院で勤務していた時は前立腺がんを専門とする泌尿器科医として、泌尿器科・腎臓内科の手術を多数行っていました。ですが、手術の時の手袋が原因でひどい手荒れに悩まされるようになり、アレルギーが起こらないような手袋も試してみたのですが駄目で、最終的に自家感作性皮膚炎という重度の皮膚炎になりメスを置かざる得なくなってしまいました。
手術で患者様を治すことにやりがいを感じていたので大変ショックでしたが、医師として新たな道を考えて、自問自答を繰り返した結果、開業医としてこれまでとは違った道を歩んで行こうと決心しました。
今福鶴見を開院場所として選んだ経緯は?
私は城東区に隣接する東成区の出身で、こちらでの開院も考えたのですが、「地域的に泌尿器科の診療が求められている場所はどこだろう」と考えて、今福鶴見での開院を決めました。東成区とも近いので、どんな地域なのかイメージしやすいというのも理由の1つです。
あと、“今福鶴見駅”というのが自分の中では比較的新しい駅という印象で、これからどんどん発展していく地域というイメージがありました。そうした地域の発展と自分のクリニックを重ね合わせた部分もあります。
“かかりつけの泌尿器科”として幅広いお悩みにお応えしつつ
“ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法”といった専門性の高い治療にも対応
かねみつクリニックのコンセプトは?
当院は地域に根ざした泌尿器科クリニックですので、尿もれや頻尿、血尿などでお悩みの方々から最初にご相談いただく場所となります。かかりつけ医として適切に診査・診断し、「ここまではクリニックで診させていただく」「これ以上は病院をご紹介する」という区別をきちんとつけることを心がけています。
患者様からすれば、生活圏内のクリニックで診てもらった方が便利で、長年総合病院で勤務していた経験から言えば、泌尿器科の病院での治療は手術がメインだと思っています。その前段階である「手術適応かどうか?」の診断は地域のクリニックが診査・診断するべきだと私は考えています。
かねみつクリニックはそうした“地域のクリニック”としての責務をきちんと果たす場所でありたいと思っています。
現在も総合病院での診療を続けていらっしゃいますよね?
毎週水曜に日本生命病院で外来診療を行っています。総合病院での勤務を続けているのは、自身のクリニックでの診療を俯瞰的な目で見たいからです。総合病院で働いているからこそ、自分のクリニックで「ここまではできる」「ここから先は病院の領域」という見極めがしっかりできます。
こうして地域に根ざしたかかりつけの泌尿器科としてあるべき診療スタイルを確立するだけでなく「クリニックの持つポテンシャルを高めたい」とも思っていて、例えば難治性過活動膀胱への“ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法”といった専門性の高い治療にも対応しています。私自身メスは置きましたが、クリニック・病院のどちらでも行える治療についてはできるだけ対応して、“病気によっては当院だけで完結させられる”という体制を整えています。
かねみつクリニックの診療の特徴は?
今も少し触れましたが、当院では難治性過活動膀胱に対してボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法という専門的な治療を行っています。日本では2020年4月に保険適用となり、日帰り手術ですのでお薬を使った治療よりも一時的に費用がかかりますが、それでも継続的な通院やお薬の処方が必要なくなるので患者様にとってメリットの大きい治療と言えます。
クリニックで行っているところは少なく、地域の泌尿器科であるとともに、こうした専門的な治療に対応しているのが当院の特徴です。
また頻尿、特に夜間頻尿の治療に力を入れて取り組んでいて、当院の治療により「夜中、トイレに行く回数が減った」と喜んでいただけるととてもやりがいを感じます。
夜間頻尿を「年齢のせい」と考えて諦めてしまっている方も多いですが、普段の生活に影響をおよぼすつらい尿のお悩みですので「仕方がない」と諦めず一度当院へご相談いただきたいです。
その他、膀胱炎、前立腺肥大症、腎盂腎炎(じんうじんえん)など様々な病気の治療に対応していて、適切な診査・診断のために高性能な膀胱内視鏡(膀胱鏡)や超音波診断装置(エコー)、尿流量測定装置(ウロフロメーター)などの検査機器を充実させています。
尿もれ(尿失禁)・頻尿・血尿などの症状でお困りなら
これらの症状を専門とする泌尿器科へご相談ください
普段の診察で大切にされていることは?
一方的にこちらが話すのではなく、患者様のお話をよくお聞きするようにしています。
症状をお伺いするだけでは適切な診断に繋げるのは難しいので、普段の生活やお仕事のこと、症状以外にもこの1ヶ月に起こったことなどをお聞きして、診断に繋げています。
あと、その方のことをよく知るには他愛もない会話も大切なので、患者様がリラックスできる雰囲気づくりを心がけています。
HPをご覧の方へお伝えしたいことは?
尿もれや頻尿、血尿などの症状でお困りでしたら、これらの症状を専門とする泌尿器科へご相談ください。内科や婦人科を受診される方もおられて、そちらでも尿検査は受けられますが、尿検査はあくまで“治療のスタート”で、それで終わりとなるわけではありません。その先にも様々な検査があり、それらは他科では受けられません。尿路を正確に評価して適切な治療に繋げられるのは泌尿器科だけです。例えば頻尿でお困りなら、尿がどういう状態なのか確認し、膀胱などの尿路の働きを具体的にご説明し、診断をつけて適切な投薬に結び付けることが可能です。
なので、尿のことでお悩みなら是非、泌尿器科へご相談ください。