高血圧症性腎硬化症について
高血圧が腎臓を傷つけます

高血圧症性腎硬化症は、高血圧が長期間続くことで腎臓の血管が傷つき、腎機能が低下する病気です。
透析導入の原因疾患として糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎に次いで第3位を占めており、高齢化に伴い患者数は増加傾向にあります。初期には自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行していることが少なくありません。
慢性腎臓病(CKD)の主要な原因の1つであり、高血圧の適切な治療と腎臓の保護が重要ですので、大阪市城東区今福鶴見のかねみつクリニックで適切な治療を受けるようにしてください。
こんなお悩みはありませんか?
- 高血圧で治療中だが腎機能が心配
- 健診で腎機能低下と高血圧を同時に指摘された
- 尿蛋白が出ている
- 足や顔がむくむようになった
- 夜間にトイレに起きる回数が増えた
など
初期はほとんど無症状
初期はほとんど無症状です。中期になると夜間頻尿や軽度の蛋白尿が現れます。進行すると、むくみ、倦怠感、貧血などの症状が出てきます。末期には尿毒症の症状が現れます。
検査所見の特徴
蛋白尿は軽度から中等度で、大量の蛋白尿が出ることは少ないです。血尿は通常みられません。超音波検査(エコー検査)では腎臓が左右対称に萎縮していることが特徴です。
高血圧症性腎硬化症の種類
良性腎硬化症
長年の高血圧により腎臓の細い血管が徐々に硬くなり、腎機能がゆっくりと低下していくタイプです。高齢者に多くみられます。自覚症状が出にくく、かなり進行してから気づくことが多いです。
悪性腎硬化症
急激な血圧上昇(悪性高血圧)により腎臓が急速に障害されるタイプです。頭痛、視力障害、吐き気などの症状を伴い、緊急の治療が必要となります。現在では稀な病態です。
高血圧症性腎硬化症の原因
高血圧が腎臓を傷つけるメカニズム
高い血圧が長期間続くと、腎臓の細い血管(細動脈)に負担がかかります。血管の壁が厚くなり、内腔が狭くなる動脈硬化が進行します。その結果、腎臓への血流が減少し、糸球体が硬化して濾過機能が低下していきます。
リスクを高める因子
長期間の高血圧、特に血圧のコントロールが不十分な状態が続くとリスクが高まります。高齢、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、食塩の過剰摂取もリスク因子です。
高血圧と腎臓の悪循環
腎機能が低下すると体内の水分や塩分の調節がうまくいかなくなり、血圧が上がりやすくなります。血圧が上がるとさらに腎臓が傷つくという悪循環に陥ります。この悪循環を早期に断ち切ることが重要です。
高血圧症性腎硬化症の検査・診断
血圧測定
診察室での血圧測定に加え、家庭血圧の測定が重要です。必要に応じて24時間血圧測定を行うこともあります。
尿検査
尿蛋白の有無と程度を調べます。高血圧症性腎硬化症では蛋白尿は軽度から中等度で、尿潜血は通常陰性です。
血液検査
クレアチニンとeGFRで腎機能を評価します。脂質、血糖、尿酸なども測定し、動脈硬化のリスク因子を確認します。
超音波検査(エコー検査)
腎臓の大きさや形態を調べます。左右対称に萎縮していることが高血圧症性腎硬化症の特徴です。
眼底検査
高血圧による血管の変化を確認します。眼底の血管変化は腎硬化症の程度と相関するとされています。
他の腎疾患との鑑別
糸球体腎炎など、他の腎疾患との鑑別が必要です。診断が難しい場合は腎生検を検討します。
高血圧症性腎硬化症の治療方法
血圧管理
最も重要な治療は血圧の管理です。蛋白尿がある場合は130/80mmHg未満を目標とします。降圧薬はACE阻害薬やARBが第一選択で、腎保護効果が期待できます。カルシウム拮抗薬や利尿薬を併用することもあります。家庭血圧を毎日測定し、記録する習慣をつけることをお勧めします。
生活習慣の改善
減塩が非常に重要で、1日6g未満を目標とします。適正体重の維持、適度な運動、禁煙、節酒も大切です。野菜や果物を積極的に摂取しましょう。
合併症の管理
脂質異常症がある場合は治療を行います。糖尿病を合併している場合は血糖管理、高尿酸血症がある場合は尿酸値の管理も重要です。
腎保護療法
SGLT2阻害薬は腎機能低下を遅らせる効果が認められており、適応のある方には使用を検討します。腎機能が低下している場合は、蛋白質制限を行うこともあります。
定期的なフォローアップ
血圧と腎機能を定期的にチェックし、早期に変化を捉えて治療内容を調整します。悪循環に陥らないよう、継続的な管理が大切です。
