腎臓内科のお悩み

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こんな症状はありませんか?

腎臓は“沈黙の臓器”と言われていて、異常があっても自覚症状はほとんど現れません。健康診断の尿検査で異常を指摘された方、尿の量や色、臭いなどの変化に気づいた方などは、放置せずにお早めに大阪市城東区今福鶴見のかねみつクリニックへご連絡ください。

  • 健康診断で血尿を指摘された
  • 赤っぽい尿が出る
  • 健康診断で「尿蛋白が多い」と言われた
  • 尿が濁っている
  • 尿の回数が増えた、あるいは減った
  • 血圧が高い
  • 尿が泡立っている
  • よく貧血を起こす
  • 手足や顔がむくんでいる
  • 何となく体がだるい(倦怠感)
  • 疲れやすくなった
  • 就寝中、何度もトイレに行きたくなって目が覚める

など

腎臓の病気について

腎臓は“沈黙の臓器”と呼ばれています

腎臓はそら豆のような形をした握りこぶし程度の大きさの臓器で、左右の背中に2つあります。老廃物を体外へ排出したり、血圧を調節したり、血液を作ったり、骨を生成したりするなど、様々な役割を担っています。そのため、腎臓で異常が起こると血尿や蛋白尿が出たり、高血圧になったりしますが、痛みの神経がないため「背中が痛む」などの自覚症状はありません。

こうしたことから、腎臓は“沈黙の臓器”と呼ばれています。

腎臓病の3大症状は血尿・蛋白尿・高血圧

腎臓病の代表的な症状として、血尿、蛋白尿、高血圧が挙げられます。特に蛋白尿と高血圧は腎臓病の進行と深い関わりがあるため注意が必要です。その他、尿が泡立つ、貧血が起こる、手足・顔のむくみ、体のだるさ(倦怠感)、夜間頻尿などの症状が現れる場合があります。

ただし、上記でもお伝えした通り、腎臓病のほとんどが無症状のまま進行していくので、健康診断での尿検査で異常を指摘された場合などには、そのままにせずにクリニックを受診して適切な検査・治療を受けるようにしましょう。

考えられる病気・治療方法

慢性腎臓病(CKD)

慢性腎臓病(CKD)とは、慢性的に経過している腎臓病の総称で、日本人の成人の8人に1人がかかっていると言われています。脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気を引き起こすリスクを高めることがわかっており、また腎不全へ進行し最終的に透析導入に至るケースもあります。

腎臓病はある程度まで進行してしまうと元の状態に戻すことはできないため、早期発見・早期治療が重要です。

治療方法

腎機能の悪化をできる限り抑制するために、薬物療法や生活習慣の改善などを行います。また進行に応じて高血圧や貧血などの症状が現れている場合には、それらに対して適切な治療を行います。

腎盂腎炎(じんうじんえん)

腎臓内で尿を溜めておく腎盂で細菌が繁殖し、腎臓まで炎症がおよんだ状態で女性に多くみられます。本来、腎盂には細菌は存在しませんが、何らかの原因で細菌が侵入すると炎症が起こります。

腎盂腎炎は急性と慢性に分けられ、急性の場合には排尿痛、頻尿、残尿感といった症状に加えて、高熱、悪寒、腰痛などの症状が現れます。慢性の場合、一般的には自覚症状が少ないのですが、進行すると倦怠感や食欲不振、夜間頻尿などの症状が現れます。自覚症状が少ないため発見が遅れる傾向にあり、治療のタイミングが遅れると慢性腎不全に移行する恐れがあります。

治療方法

軽度の腎盂腎炎であれば外来での抗生剤点滴加療や内服加療で治癒させることができます。高熱が続くなどの重症の場合には、入院が必要となるケースもあります。

糸球体腎炎

腎臓の糸球体という部位で炎症が起こり、血尿や蛋白尿が出る病気の総称です。急性糸球体腎炎(急性腎炎)と慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)に分けられ、それぞれで現れる症状が異なります。
急性糸球体腎炎(急性腎炎)は一般的に小さなお子様(4~10歳程度)に多くみられ、気温が低くなる季節(晩秋から冬)によく発症します。蛋白尿や血尿、顔・手足のむくみ、高血圧などの症状が現れますが、急性期を過ぎると尿所見、腎機能も回復することが多く、比較的予後はよい疾患ですが、時に尿所見異常が遷延し、腎機能障害が残ることもあります。
慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)は、蛋白尿や血尿などの症状が1年以上続くものを言います。1つの病気を指すのではなく、IgA腎症、微小変化群、膜性腎症、巣状糸球体硬化症、膜性増殖性糸球体腎炎などに分類され、日本人に最も多い慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)はIgA腎症とされています。

治療方法

多くの場合、急性糸球体腎炎(急性腎炎)に対する特別な治療方法はなく、腎機能が回復するまで蛋白質やナトリウムを制限する食事療法や、過剰なナトリウム・水分を排出するために利尿薬を内服したりします。

慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)に対しても主に食事療法や薬物療法を行います。

ネフローゼ症候群

尿中に本来含まれないはずの蛋白質が漏れ出てしまい、血中の蛋白質が減少してしまう病気です。低蛋白血症となって顔や手足でむくみ(浮腫)が起こり、血管内の水分が減少し、肺や腹部、心臓などに水が溜まるようになることがあります。そして血中のコレステロールも増え、腎不全、脳梗塞、心筋梗塞などを合併する恐れがあります。

治療方法

免疫抑制剤などを使用した薬物療法のほか、塩分制限などの食事療法を行います。むくみが強く現れている場合には、水分摂取量を制限したり、利尿剤を使用したり降圧薬を使用することもあります。

腎不全

腎臓の機能が低下した状態を腎不全と言います。急性腎不全と慢性腎不全に分けられ、急性腎不全は適切な治療により回復させることが可能です。

急性腎不全では出血、下痢発熱、尿量の減少、むくみ、体重増加、食欲不振などの症状が現れます。慢性腎不全の症状は進行度によって異なり、初期には無症状のことが多いですが、進行するにつれて食欲不振、倦怠感、むくみ、高血圧、頻尿などの症状が現れます。

治療方法

急性腎不全は早期に適切な治療を開始し、腎不全を引き起こしている原因を取り除くことで腎機能を回復させることが可能です。例えば出血により腎臓への血流が低下している場合、出血の原因となっている病気に対して治療を行います。

慢性腎不全の場合、治療により腎機能を回復させることは難しいため、基本的には今の腎機能を維持することが治療の中心となります。降圧剤、利尿剤、免疫抑制剤などのお薬を使って腎機能の維持をはかります。

腎がん

腎臓で発生した悪性腫瘍(がん)で、50~70代の中高年の方に多くみられます。初期には自覚症状はほとんどないため、健康診断での超音波検査(エコー検査)やCT検査などで偶然発見されるケースが多いです。

女性よりも男性の方がリスクは高く、また喫煙者は非喫煙者と比べて2倍程度リスクが高いと言われています。

治療方法

腎がんへの治療は手術が最も有効とされています。当院での診察、検査により腎がんの疑いが強いと判断された方は、高次専門機関をご紹介させていただきます。

腎盂・尿管がん

排出された尿が最初に流れこむ腎盂と、それを膀胱へ運ぶ尿管で発生する悪性腫瘍(がん)です。初期にはほとんど症状は現れませんが、進行してがんが大きくなると痛みをともなわない尿潜血が出る場合があります。

治療方法

手術療法や放射線療法、化学療法を組み合わせて治療します。がんにより尿路が閉鎖され腎機能の低下を招いている場合には、先にそれを改善するための手術(腎ろう手術)が行われる場合があります。

腎盂・尿管がんが見つかり、手術などの治療が必要な方には、連携する高次医療機関をご紹介させていただきます。