妊娠中の膀胱炎治療
本日は妊娠中の尿路感染や頻尿についてのお話をします。
妊娠中は子宮が増大するとともに黄体ホルモンが増加します。
増大した子宮が膀胱や尿管などを直接圧迫することで頻尿になったり、黄体ホルモンにより尿管などの平滑筋が弛緩することで尿のうっ滞を来します。
尿の流れが悪くなる結果、膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染に罹患しやすくなります。
尿路感染自体は大したことが無いように思うかもしれませんが適切に治療しないと早産や流産のリスクを上昇させます。
無症状でも尿検査で細菌を認める場合を無症候性細菌尿と言いますが妊婦の15%に認められます。
この場合でも尿路感染を発症するリスクが非妊娠女性に比べて20-30倍高く、抗生剤投与によりリスクを約80%低下させます。
膀胱炎の原因となる菌は大腸菌など腸内細菌科が主流です。胎児への影響を考慮して抗生剤の種類もペニシリン系やセフェム系などに限定されます。
ただ再発しやすいのも妊婦の膀胱炎の特徴であり、漢方薬などの予防投与をすることもあります。
以前のブログに記載いたしましたように、普段から一般的な膀胱炎予防対策(冷えを防止することやこまめな水分摂取)は大事になってきますね。
本日は以上です。
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